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ブラジルからの帰国子女いじめ克服体験記

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小学生の時にブラジルからの帰国子女ということが原因でいじめられていた男性に、なぜいじめられたのか?どのようなきっかけでいじめを克服できたのか?等、本来、話し辛い内容をストレートに聞かせていただきました。

帰国子女ということですが、どこの国に行っていましたか?

ブラジルのマナウスという所に、子供の頃に行っていました。アメリカとかとは大分違って、本当に地球の裏側に行っていた訳です。

父親の仕事の関係で行っていたのですが、幼稚園の年中から小学校3年生の夏頃まで、4年近くはブラジルの方にいました。

同じようにブラジルに行っていた人も多かったのです。当時父が勤めていた自動車関係の会社がブラジルに支社を設立する事になって、父を含めた数十人の人達がまとめてブラジルに行く事になったんです。

ブラジルに行っても日本人専用の学校とかがあってそこに通っていましたので、普通に日本語で会話出来て、現地のブラジル語というか、公用語はポルトガル語なんですが、しゃべる機会はありませんでした。

ブラジルは子供にとってはカブトムシなどたくさんの虫や動物がいて楽しい場所でそれなりに楽しい生活を送っていたのですが、日本に帰ってきていじめを受けることになりました。

まず、いじめられていたのは自分だけではなく、いわゆる帰国子女の特有の問題である事を、20歳ぐらいのときに知りました。

20歳ぐらいの時にブラジルにいた日本人の同窓会が東京であって、全国から当時ブラジルにいた人達が集まったのですが、僕と同い年ぐらいの人達はほとんどの人がいじめられていたことを知りました。

いじめの原因も皆共通していて、結局ブラジル帰りという事が、今はそれほどでもありませんが当時はかなり珍しくて異質に見られてしまっていました。

要はブラジルに行って帰ってきただけでもすごく珍しいという事だったし、肌の色も当時は日焼けして黒かった事もあって、日本の小学校では非常に目立つ存在だった訳です。

子供というのは言葉の意味とかそれがもたらす影響についてはよく分かっていませんから、珍しさや興味からついつい相手を傷つける様な発言をしたりして、それがいじめに繋がっていったような感じです。

同窓会に来ていた人も程度やいきさつの違いはあれど全員いじめられていたと言っていました。ブラジル帰りというだけでこんなに違う目で見られるものなんだなと思いました。

最初は興味本位なんですが、そこでからかわれる事に対して子供はむきになって返してしまうので、そこから喧嘩に発展していったりするんです。

その時僕が喧嘩が強かったり運動神経がすごくよかったりしたら、いじめにならなかったかもしれませんが、僕は力も喧嘩も弱かったので、余計にいじめがひどくなったのかもしれません。

無視されることが一番辛かった

1番辛かったいじめは何ですか?

いじめの中ではよく辛いと言われますが、やはり無視ですね。とにかく構ってもらえないというのは辛いです。

最初の方は単純に殴られたりするのが辛かったです。学校に行けば殴られるので嫌だなと思っていたのですが、最終的には無視される事が1番辛かったかなと思います。

無視以外では殴られたりとか、後はつねってくる子もいました。殴られても子供の場合はそんなに跡は残らないのですが、つねられると足とか腕に跡が残ってしまうんです。

そうすると親にばれてしまって、その事を学校に報告するんですけど、「お前が学校にちくった」という事で余計にいじめがひどくなる事が多かったです。だから親にはいじめられている事がばれるのは嫌でした。

不思議と、不登校になったりはありませんでした。僕は運がよかったのかもしれませんが、2人ぐらいクラスの中で仲良くしてくれた人がいました。

その2人はとても喧嘩が強くて、その為に浮いていた子達だったんです。いじめは主にその2人がいないところで遭っていたのです。

その2人も別に僕を守ってくれたり僕のいじめに対して仕返しをしてくれたりはしなかったですけども、僕はその2人と仲が良かったんで、もし彼らがいなければひょっとしたら不登校になっていたかもしれません。

学校や先生は、一応形だけは対応してくれました。でも今僕が大人になって分かった事として、当時の先生達から見てもいじめの境界線はどこなのか見極めるのは難しいと思うのです。

一方的な殴り合いがいじめなのかというと、単純に喧嘩が強いか弱いかというだけかもしれないし、それがいじめかというと微妙な事もある訳です。

子供の小競り合いはしょっちゅうある事ですから、その中でどれがいじめなのかを見極めるのは難しいです。

僕の場合は完全に1人で浮いていた訳ではなくて、さっきの2人みたいに仲良くしてくれる子もいたので笑っている時もある訳で、本当に分かりにくかったと思います。

とりあえず僕をいじめていた子に注意をしたりはしていたようですが、これも「お前がちくった」「お前はダサい」という事で余計にいじめがひどくなると、先生にも言えなくなる訳です。

僕としても「ダサい」と言われるのが嫌で、他にも「弱っちい」とか「すぐ先生に泣き付く」とか思われたくないという、変な意地を張ってしまったんです。

僕みたいに「先生にちくった」「弱っちい」とか思われるのが嫌だったり、それで余計いじめがひどくなるのが怖いので先生に言えないという人は相当いるはずです。

先生にしても、僕が不登校になったりすれば問題にするでしょうが、そこまではならなかったので大した問題ではないと思ってあまり対応はしてもらえませんでした。

僕以外にもいじめはあったでしょうし、子供の世界、特に小学校では争いごとは日常茶飯事なので、余計に分かりづらかったと思います。

いじめは親には言えない!

親には相談したのですか?

親に相談は1度もしませんでした。例えば机に「死ね」と書かれたりというように、特に女性の場合は自分の所有物にいたずらされる事が多かったと聞きました。

幸い僕は殴られたりつねられたり、言葉の暴力ばかりで、所有物に何かされる事は無くて、あまり親にばれる事はありませんでした。

ですが親はランドセルが汚れていたり、腕や足のアザとかに敏感に気付くので、それでばれる事はありました。それで親が先生に報告して先生がいじめた子を叱ったりした事はあったようです。

けれどさっきの通り余計にいじめがひどくなるだけなので、僕は親には相談する事はありませんでした。

ただ、僕は見ていませんが、いじめがばれた時に相手の親と揉めたことはあったのではないかと思います。いじめていた子も近所にいたので、急にそこと近所付き合いが悪くなると、いじめがばれたんだなと感じる事はありました。

ブラジルにいた頃は学年に関係なく皆仲が良かったんです。

ブラジルの学校は幼稚園から小学校高学年までの子が1つの学校にいて、からかったり喧嘩をする事はありましたが、高学年のお兄さんやお姉さんたちが「いじめは良くないよ」と叱ってくれたりして、特に大きな問題は起きませんでした。

やはり同学年だけでなく高学年のしっかりしたお兄さんお姉さんたちが一緒にいた事は、いじめの抑制に大きな役割があったと思います。そんな訳で僕は人を殴ったりとかした事がありませんでした。

その為日本に帰ってから初めていじめられた訳ですから、1年間ぐらいは耐えるだけでした。要は一方的にぼこぼこにやられるだけだったのです。これは他のブラジル帰りの人全員が体験しているようです。

いじめを克服した理由としては、結局僕が殴り返すようになったからです。別に空手とか武術を習いに行った訳では無いのですが、単純に殴られたら殴り返すとか、すごく勇気がいるのですがそうするようになりました。

いじめ克服のターニングポイント

ある日、切れたという訳ではなかったのですが、がむしゃらになっていじめていた子を殴り返したんです。

そうしたらその子が逆に泣き出して、その瞬間に僕はこんな奴にいじめられてたんだという事を知って、殴り返せばいいんだと思うようになりました。

その後3~4ヶ月ぐらいの間は彼に復讐心を抱いて、逆に殴っていました。自分ではいじめのつもりじゃなかったんですが、結局相手からはいじめに見えていたんでしょう。こうやっていじめは連鎖するのだなという事が分かりました。

他の子には何もしませんでしたが、僕を1番良くいじめてた子には良く殴ったりしていました。

良くも悪くもあの時切れたという事が、結果としては正解だったのかなと思います。それ以来何かをされても仕返しをするというか、もうされるがままでは無い事が分かったのか、あからさまないじめは大分無くなっていきました。

とにかくぼこぼこに殴っていました。僕にとっては幸いな事に、いじめている子もそれほど強い子ではなかったのです。

彼も他からいじめられていて、その鬱憤を晴らす為に僕をいじめていただけだったので、大した事にはなかったのですが、もし彼が喧嘩の強い子であればそれこそ完全になすがままになっていたかもしれません。

僕の場合はやり返してもやり返すことが出来たから、いじめを克服出来た部分はあります。

多くの場合は切れたとしてもさらにぼこぼこにされてしまうので、余計にいじめがひどくなって不登校になるという子もいました。ブラジルの同窓会でも皆がどれだけいじめられたかという話が1番盛り上がりました。

多くの人は小学校でいじめを克服して、中学、高校ではそういう事は無くなっていったようです。ですから中学ぐらいで帰った子とかはいじめにあったという事は無かったようです。

小学校でも低学年ではあまりいじめにあったという話を聞かなかったので、本当に僕らの年代、小学校3~4年ぐらいが1番いじめられていました。

この年代は物心は付いているのですが、善悪の境界線が曖昧で一番いたずらをしてしまう年代ですね。その辺りの子達は皆いじめられていました。

その中でも長い間いじめられていた子が1人いまして、その子は同い年でブラジル時代に僕と1番仲が良くて悪ガキコンビとしてはしゃいでいたんです。

けれど、その子がおどおどと内気な感じになっていて、「いじめでこんなに変わるんだ」と思ってそれがすごいショックでした。

その子と会うのをすごく楽しみにしていたのですが、無口で暗い性格になっていました。話を聞くとかなり長い間いじめられていたようで、その話を聞くと僕はまだ運が良かったんだなと思いました。

やはり結構皆影響が出ていますね。個人差はあるとはいえ、僕も含めて相当辛かったです。ブラジルに限らず他の国から帰国した場合でも、いじめの対象になるケースは多いみたいです。

アメリカから帰ってきた子の日本語の発音がおかしくて、本人は普通にしゃべっているだけなんですがそれが原因でいじめられたという話を聞いた事があります。

僕らは日本語学校だったので発音とかはそのままだったので問題は無かったのですが、言葉が原因でいじめられたというケースは周りで見たという話をよく聞きます。

帰国子女というのは周りに比べて風変わりなので、知らず知らずのうちに相手がイラつくことがあって、標的にされやすいのではないかと思います。

いじめていた子はいじめられる

いじめていた側はその後どうなりましたか?

いじめていた側は、不思議な事に結局彼ら自身がいじめられる側になりました。しかも中学になってもいじめられていた子もいたようです。

さっきの僕をいじめてた子を逆に僕がいじめるようになったという話も、その子が元々そんなに強い子ではなかったから、やがて他からもいじめられるようになって、それを見た僕は半年ぐらいで復讐心とかも無くなって殴るのをやめるようになったんです。

主に僕をいじめていた子は3人ぐらいいたのですが、いじめられるようになってからは内気になってきまして、中学に入っても弱々しい感じになって余計に嫌われるというか、良くない印象を相手に与えるようになっていったようです。

後から聞いた話だと中学でもいじめられていたようです。ですからいじめていた側も自業自得というか、最終的には碌な事にならないんだなと見ていて思いました。

いじめられている帰国子女へ

いじめでお悩みの帰国子女の皆さんにアドバイスをお願いします。

いじめに流されてしまったらどうしようもなくなってしまうので、とにかくむきになって反論しない事です。小学生ぐらいの子供には難しいかもしれませんが、むきになって反論すればするほど、からかわれていきます。

そのからかいがいじめに発展していくので、そこでむきになって反論しなければ向こうとしては面白くないので、興味を持たずにいじめる事もないかと思います。

ただ肉体的な暴力に関しては、どんなに弱くても反撃してみた方がいいかと思います。それから馬鹿にされてもいいから親には相談した方がいいと思います。

正直クラスで孤立しちゃうかもしれませんので難しいですが、やはり子供は分かってない部分があるので、その辺りは先生などの大人達がうまくやって欲しいなと思いますね。

自分が先生に言ったのではなくて、先生が自然に見つけられる状況にしておいた方がいいのかなという感じがします。中々難しいとは思いますが自分の気持ちを強く持つ事は大切です。

後は格闘技とかを習って克服した子もいます。それがきっかけで柔道とかがすごく強くなったという子もいます。

そういったところでは心技体といって、体だけでなく心も鍛えてくれるので、いじめの克服だけでなく、復讐心が芽生えるとかそういったことを抑制できたりするので、それも1つの方法ではないかと思います。

ただ人によっていじめの内容や状況が異なるので、絶対に有効な手立てはないと思います。ですからこれだというアドバイスは難しいですね。

もしいじめに有効な手立てがあれば今のようにいじめが問題になってはいないと思います。辛いと思いますが、いじめに耐えるしかないという部分も出てくると思います。

これはどちらかというと親御さんに言いたいですけど、どうしても辛いときは転校という方法もあるかと思います。

いじめが続くのであれば子供にとってはずっと地獄でしかないので、仕事の都合とかで難しいとは思いますが、単身赴任とか何とか対策を立てて別の環境でやり直すというのも1つの方法だと思います。

帰国子女の中でもいじめがひどくて田舎に引っ越したという話を聞いた事があります。他にも子供を留学に出したという話も聞きました。

いじめを克服する為には、自分を変えるか周りの環境を変えるかのどちらかしかないと思います。とにかく試行錯誤というか、1つ1つ試していくしかないと思います。

それから親御さんも、子供が帰国子女であり帰国子女はいじめられやすいものだという認識を持つべきです。今でも帰国子女がいじめられやすいという風潮はあると思います。

国内の引越しでもそうですが、風土や風習の違いからどうしても周りとのずれが生じていじめに発展していく事はありますので、そういう事に注意をする必要があると思います。

環境を変えても変えた先でいじめられる可能性はあると思います。

僕もそんなに多くのケースを聞いていないので何とも言えませんが、例えばブラジルから帰った後も引越しが多くて、引越し先でいじめがやんだという子もいましたが、すべてがそのケースに当てはまる訳ではないとは思います。

ただ親や先生に協力してもらってもいじめが克服出来ない場合は、いろいろ都合があって難しいとは思いますが子供の為に引越しを考えるのも1つの方法だと思います。

子供にとっていじめはとても辛い体験なので、それを分かってあげる事が大切だと思います。

僕の場合1年ほどで克服できたので良かったですが、それでもその間の体験は今でも辛かったと思います。いじめが長く続くと性格形成に強い影響が出ますし、大抵は本人にとって良い結果をもたらす事は無いと思います。

とにかくいじめに対する魔法の薬というか特効薬は無いです。自分にせよ、環境にせよ、何かを変える以外にいじめを克服する方法は無いと思います。それを1つ1つ手探りでやっていくのがベストというかベターな方法ではないでしょうか。

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